特集@上高地線の廃線跡を訪ねる・後篇

遂に,この廃線跡訪問最大の遺構が現れました。最大と言っても小さな沢に架かる小さな橋の跡です。(全長3m.高さ4m.といったところ)また国道上の歩道からも見えるものなので特段大騒ぎするほどのものでも…ない筈がありません。廃線跡といった時,橋台のみ残っている例は散見されますが,橋桁まで残っている例はそうないでしょうから。


鉄橋跡付近にあった謎の構造物。上高地線に関係するものかどうかすら怪しい。


橋から80m.程で築堤が途切れます。駐車スペースと休憩所となっていました。石垣は残っており,右手のフェンス越しにその姿を確認することができます。休憩所にはアズマヤもあるのですが、荒廃し切っています。


築堤が再び現れるとまもなく国道158号線と分かれます。この辺りは低木一本生えておらず,線路跡がはっきりと分かります。


ここから線路跡は生活道に変わります。轍が丁度線路のようになっていて線路を想像し易い状態になっています。杉の木も線路の場所をよく示してくれています。

まもなく線路終端部です。一部砂利敷きのところがありましたが,玉砂利であるところをみるとバラストではないようです。

 


更に奥に進むと,架線柱と線路終端部が見えて来ました。
これにて新島々-島々間の訪問は終了です。

最後に旧島々駅舎を撮影しました。
たとえ線路はなくなれども、この駅舎がここに姿を留めることで、新島々-島々間はこれからも人々の記憶の中にあり続けることでしょう。
取材:2011年3月
 

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